主 now The きく♥みみ&たび 2007年04月
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朔太郎の【猫町】

私のプロフ、今は下げてしまいましたが(笑)
そこに好きな作家が何人か書かれていました。

萩原朔太郎もそのひとりです。
ウチの飼い猫の名前にも付けていました。

朔太郎は詩人ですが、こんな短編も書いていたのですね。
萩原朔太郎作 【猫町】

私がこの本に触れたのは、中学か、高校生の頃で薄い文庫本でした。
活字だらけの文庫の状態では、まず読む気になれないくらいカタイ文章に思えました。
これが、カラマーゾフの兄弟並に分厚かったら、読めたかしらん?(笑)
つまり、朔太郎ファンでなかったら、出会うことの無かった文庫でした。
詩人である朔太郎が書いた短編のひとつ。
それだけに、興味を持って読みました。

正直言って、小難しい話、ですが、読み易いのです。
面白いのです。

物語の序文に、哲学者ショーペンハウエルの格言が書かれていますが、
それがなんとも意味深な(^^ゞ。

そして、旅なんてどこへ行っても同じ~みたいなボヤキが書かれ(笑)
(最近、このブログを書こうと再読してみると、まぁ、実に納得!)
遊び人を装う?孤独な詩人、朔太郎の魅力を改めて感じました。

猫町、という面白そうなタイトルで、短編で、挿絵がつけば、
児童文学?か、子供にも読み聞かせることができそう?かと思いきや、
いいえ、これは、大人の童話なのですね。
朔太郎の心象世界、です。
独特の挿絵が面白い


物語を一言で話すと、
<物思いにふけりながら散歩をしていた主人公が、
 あるとき、一瞬にして迷い込んだ町、それは猫しかいない町。
 猫がヒトのように生活している町だった。
 幻想なのか、妄想なのか、しかし、それも瞬時に消えてしまった>
こんな感じです。

彼は思います。
---
自分の住む町のどこかに、猫町という一角がある、
それを話しても、誰も信じない。
しかし、自分は確かに猫町に入り込んだ。
その場所は見当たらず、世間に証明できなくても、
見たという事実は、【絶対不惑の事実】として、
自分は一生涯、見た恐怖とその町の存在を信じて生きるのだ。
---
そんなふうに。

日常、せわしなく生きてる人からすれば、
馬鹿馬鹿しいほど非現実的な体験に襲われた話。
世間の人々は、彼が怖がれば怖がるほど嘲ったことでしょう。
 
私がこのお話で興味を持ったのは、もうひとつ。
〆です。
彼を恐怖のどん底につき落とした猫の町ではあるけれど、
ソレを話しても信じないで嘲る人々に、
宇宙のどこかに、そんな町があるんだよ、と〆ています。

そりゃ・・宇宙、と言われたら・・(笑)
謎であり、未知なる空間を誰も否定はできませんよね。
ありえないと否定する根拠がない限り、
ありえる・・!文句あっか?と言い切るところ、
朔太郎の魅力的なオチかもしれません。

人間の心理とは、宇宙空間のように、謎が多いと。
彼が、その世界を信じない人々を笑している気がしてならない〆でしょう。
---

猫町 猫町
萩原 朔太郎、金井田 英津子 他 (1997/11)
パロル舎

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猫町 他十七篇 猫町 他十七篇
萩原 朔太郎 (1995/05)
岩波書店

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猫町 猫町
萩原 朔太郎、心象写真制作スタッフ 他 (2006/10)
ベストセラーズ

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【本の紹介】の紹介(^^)

さて、自作が滞った時は【本の紹介】というカテを作り、
昔読んだ本や、人づてに聞いた話など、
本の紹介&感想を綴ろうと思っていました。

さっそく、自作が滞っているので(笑)
過去に掲示板にUPした記事とダブリますが、
記します。
クロちゃんママに紹介して頂いた絵本です

だれにも見えないベランダ (1981年) / 安房 直子
 
黒ねこのおきゃくさま 黒ねこのおきゃくさま
ルース エインズワース、山内 ふじ江 他 (1999/10)
福音館書店

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---
黒ねこの・・は、ペラペラめくっただけで、
なんとなくウルウルしてきました。
が、心温まる、黒猫の恩返しのお話です。
あの黒猫ちゃんはいったい....猫なのか? 
物語と挿絵のイメージが一体化していて、
素晴らしい絵本でした。

安房さんの童話も不思議なお話の部分が共通します。
大人も楽しめる童話でした。


幼いうちから、こういう本に囲まれて育つと、
生あるものへの慈しみが養われると思いましたね。
動物虐待なんて考えられないはず・・。

今の一部の子供たちが荒れてしまうのも・・
こういう童話に接する時間が少ないからかもしれない。
動物が飼える環境でなくとも、直接触れることがなくても、
小さな生き物を慈しむ心は、愛しさが描かれた本や写真や絵でも、
充分感じ取れるはずなのです。
素敵な童話に出会えて良かった(^^)

※この絵本は、友人のクロちゃんママが紹介してくれました。
クロちゃんママ、ありがとう。
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詩 -ブラッキー-

僕の名前はブラッキー。

マックロだったら価値があった。
たった数本、目頭に生えた毛のせいで、
僕の生きる価値はなくなった。

たった数本の白い毛は・・
僕の命を脅かしたよ。

僕は二束三文で売られていたんだ。
あなたが買える値段で良かった。

20070423213741.jpg

あなたは孤独を好み、嘘が上手な人だった。
猫が好きだと言いながら、
世話なんてしたことない。

猫なんて飼える身分じゃないくらい、
自分を生かすに精一杯。

パンのカケラがあったとしても、
自分が先に食ってしまい、
僕の分まで残さなかった。

それでも僕は、
あなたがとても好きだった。
あなたといると安心したよ。

猫だって嘘をつくんだ。

僕は飢えに任せて家出した。
何も言わずに去ったのかって?
最後についた大嘘は、
あなたのために去りましょう。

僕が自由になれたのは、
あなたの粗末な住まいのおかげ。
そのスキマから逃げ出して・・

そして、あなたに出会ったんだ。
僕はあなたも好きになる。
あなたより、僕を愛するあなたのことを。

僕は、全ての人間様を<あなた>と言うよ。
あなたと出会えて良かった。

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春うらら

たまには更新しないとですね。
ブログが消えちゃったりしたらタイヘン。

今日は、撮れたての(笑)新鮮な八重桜をUPしましょう。

都内の八重桜


新鮮な...お話、何か浮かばないかな~。
お話が浮かばない時は、たいてい、
我が家の猫たちも寝てばかりいる時で。
またまたサボリの言い訳ですかって(^^ゞ

そうです...お話が浮かぶ時って、
猫たちと会話をしている時なのです。
猫たちにネタを貰って...
猫たちの代わりに書いているのです。
私、ゴーストライターですからー(爆)って古い?
マイペース、マイペース(=^・^=)
そろそろ黒猫ブラッキーを探しに行こうかな。
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プロフィール

美月

Author:美月
家族は、夫と母と愛犬3匹、愛猫3匹、熱帯魚。
2015年春まで都内在住。
2015年春から隣県の実家暮らし。

2017年秋、放置気味のブログをこちらに移行して、ワンコ日記を再開。
再開のキッカケは、きくみみに、弟分(たび)ができたから。

ガーデニングブログも、こちらに移行しました。

【主 now The きくみみ&たび】とは、
【シュナウザーきくみみ&たび】
主人公(主犬公?)は愛犬たちという意味です(^^)

-------------------------
注)
2017年10月以前の記事のページは、3つのブログがこちらに移行されていますので、
記事内容のダブりがあります。
少々ウザイ状態ですが(^^ゞ
リンク先が不明ページも(ここに移行して載せていますので)実は、あるのですょ。


猫の創作話は【駒吉(愛猫の名前)】で綴っています。

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